うまく使えばとても便利なサービスです!!
私、映像関係の仕事をしておりまして、素材を購入する側としてストックフォトサービスを利用しています。特にコロナ以降は特に利用頻度が増えたように思います。
また一方で、趣味程度ではありますが、投稿する側としてもいくつかのサービスに登録・投稿をしています。
そんな購入側・投稿側両方の側面を知るものとして、今回はストックフォトを使用する側の視点から書いてみようと思います。
目次
ストックフォトとは?
そもそもストックフォトって聞いたことありますか?
wikipediaによると
頻繁に使用されるであろうシチュエーションで予め用意された写真素材のこと。
wikipedia(https://ja.wikipedia.org/wiki/ストックフォト)
もしくは、写真を含むそのほかマルチメディア素材のこと。
と説明されています。
頻繁に使用されるであろうシチュエーションで予め用意された写真素材ということで、自分で撮れない写真や映像であったり、撮れるけれどストックフォトを購入した方が効率が良い時に使われるものと言えるのではないでしょうか。
わかりやすい例を挙げると、テレビのクイズ番組などで「素材提供:ゲッティイメージズ」みたいな文字が書かれている歴史上の人物の写真などをみたことはありませんか?あれがストックフォトなんです。
他には広告の素材として使用されていたり、Webページの素材として使用されていたりしますね。
この記事のトップ画像もストックフォトサービスの画像です。
ちなみにストックフォトは別名「アリネガ」、動画の場合は、「フッテージ」「ストックビデオ」なんて呼ばれたりもします。
昨今国内外の様々なストックフォトサービスが存在していて、最近は写真のみならず、動画や音楽、各種テンプレートなど幅広く取り扱うものも増えてきました。
買う側の視点で注意すべきこと
さてそれでは今回は買う側の視点でストックフォトを利用する際に注意すべきことをまとめていきましょう。
権利
まずは権利に気をつける必要があります。
各ストックフォトサービスには無数の素材があります。
まだストックフォトサイトをご覧になったことが無い方はぜひ一度見てみてください。
風景、植物、人物etc…本当に多岐に渡ります。
そんなストックフォトの素材には主に次の2点の権利が関わってきます。
モデルリリース
1つ目はモデルリリースです。
みなさんは「モデルリリース」って聞いたことありますか?
モデルリリースとは肖像権使用に関する同意書のことをいうのですが、これとても重要な事項なんです。
ストックフォトには様々な人種・年代・性別の方が被写体として写っている素材がたくさんあります。
そしてその素材は様々な企業や個人に購入され、様々な場面で使用されることになります。
もしこのモデルリリースが未取得であった場合どうなるでしょう?
例えば街中で呼び止められて写真を撮られて、その写真が無断でネット上で販売されていると考えたらどう感じますか?訴えたろうかな!という気持ちになりませんか?
ストックフォトの販売の際、素材はストックフォトサービスの審査を必ず経るのですが、そういった問題を避けるため、基本的に被写体の顔がわかるような画像や動画はこのモデルリリースの提出がなければ審査を通ることはありません。
特に人の目に多く触れるような広告やその他作品については素材の購入の際にモデルリリースが提出されているか否かをしっかりチェックしておく必要があります。
ただし稀に人の顔わかるけどモデルリリースが提出されていない=モデルリリースの提出の必要がないと判断されたであろう素材に出会うことがあります。
そういった場合でも「モデルリリースなくてもいいみたいだし使おう!」となるのは安易かもしれません。
リスクヘッジは必要です。
プロパティリリース
前述したモデルリリースは被写体となっている「人」の肖像権に関するものでした。
対して、プロパティリリースは映っている「物」の権利に関する条項です。
例えば歴史的な建造物であったり、特徴的な形をした商品、ブランドロゴなど世間には商標権や著作権、意匠などの権利を持ったものが溢れています。
自分がもしそういったものの権利を持っていたとして、その画像や動画が勝手に使用されていたらどうでしょう?こちらも訴訟問題に発展しそうですよね。
そういった問題を避けるために、歴史的な建造物などの素材には審査の際にプロパティリリースの提出が求められています。
ただし、プロパティリリースに関しては判断が難しいところもあり、プロパティリリースが必要か不要かについては各社で判断が異なるケースも多いようです。
使用者としては思わぬところで無断利用として訴えられる可能性を避けるため、このプロパティリリースの有無についても確認しておきましょう。
余談になりますが、東京タワーが写っている画像や動画を営利目的で商用利用する場合、東京タワーに使用料を支払う必要があるってみなさんご存知ですか?
実は東京タワーWEBサイトに広告などに利用する場合承諾が必要な旨がしっかりと明記されています。
風景だからというので商用利用してしまうと訴えられる可能性があるということですね。
また先日こんなニュースが話題になりました。
これは一般の方の家と車が被写体となった写真が所有者の同意なくストックフォトとして販売されていたという事件でした。
所有者の方からしてみたら全く関係のない広告に我が家の写真が使われているなんて意味がわかりませんよね。
これは販売していたストックフォト会社も投稿したコントリビューターに問題があるように思いますが、使用する側としてもやはり注意が必要と改めて認識させられる事件です。
カンプの本使用は禁止
ストックフォトを購入する際、いきなり購入するのには不安がありませんか?
買った後に使用してみたら思ってたイメージと異なったり、別の素材の方がよいとなることがありそうですよね。
そういった事態を避けるため、各ストックフォトサービス会社では「カンプ」という仮素材をダウンロードすることができるようになっています。
カンプにはウォーターマークと呼ばれる透かしが入れられていて、一目で仮素材であることがわかるようになっています。稀にこのウォーターマークがついた素材を本使用している場面に遭遇することがありますが、本使用することは禁止されています。
ストックフォト会社からしてみたら素材を販売して利益を生んでいる訳ですから当然ですよね。
購入すればこのウォーターマークのない素材をダウンロードすることができるので実際使用する際はきちんと購入して使いましょう。
販売形態
続いてストックフォトの販売形態についてまとめてみようと思います。
主に次の2形態で販売されています。
販売形態によって購入後の取り扱いや金額などが大きく異なってくるので、購入時には注意が必要です。
ロイヤリティフリー
一つ目はロイヤリティフリーです。
ロイヤリティフリーとは事前に取り決められた使用許諾範囲内であれば、購入後期限なく何度でも使用することができる販売形態です。
最近のストックフォトサービスはロイヤリティフリー素材として販売している場合が多くなっています。
ライツレディ(RR)・ライツマネージド(RM)
ロイヤリティフリーは買い切りであったのに対して、ライツレディ・ライツマネージドは購入時に決められた期間のみ使用可能な販売形態となっています。
使用可能な期間が決まっているため、ライツレディ・ライツマネージドの素材を使用し続けたい場合、その都度契約をし直す必要があります。
契約期間の管理や期間ごとに費用が発生する点はロイヤリティフリーと比べて煩雑な点です。
またライツレディ・ライツマネージドの素材は有名著作物であったり、歴史的な素材であったりすることが多く、ロイヤリティフリー素材と比べて金額が高価です。
まとめ
さあ、今回はストックフォトについて購入者側の視点で気をつけることを長々とまとめてみました。
最近ストックフォトの定額サービスや完全に無料で使用できるサービスなども出てきており、使用者としては便利な環境が整ってきています。
次回はストックフォトサービスについて紹介する記事をまとめようと思います。
ということで
ストックフォトを使う際は、十分注意して使用しましょう!!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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